買ったばかりの「お気に入りのシャツ」
ある日、そのシャツに黒いペンキが飛んでしまいました。
クリーニングで「シミ抜き」をお願いするも、結局、完璧には抜けず。
真っ黒だったシミが、薄くなっただけでした。

それでも、お気に入りのシャツだから、捨てられない。
ごまかしながら、着ていたのですが、簡単なブラックワーク刺繍でこの「シミ」を隠すことにしました。
「刺繍でシミ隠し」に挑戦してみたけれど・・・ピンと来なかった
ところが、実際にブラックワーク刺繍でシミを隠してみると、ピンと来ないんです。
いろいろ試してはみたものの、結局、いまいちで、全部、ほどいてしまいました。
まず、最初は、とにかく黒いシミを隠すことに専念しました。
そのため、ブラックワークの中でも、中が埋まるデザインを選びました。
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写真1が、どうも違う・・・と思ったのは、ブラックワークは、幾何学模様がたくさん集まることで「美」になる刺繍。
そのため、ラインで刺すのを止め、ひし形にしたらどうか?
最初の部分だけ、試しに別布に刺してみました。

写真2も、なんか違う・・・と思ったのは、
- ブラックの主張が強すぎること
- ストライプのシャツにデザインがマッチしていない気がした
からです。
そこで、今回は、シミを全部隠さず、ブラックの主張を活かしてみようと考えました。
さらに、図案もシャープな感じにしてみることに。

なぜ難しかったのか?実感した「3つの壁(違和感の正体)」
実際に作ってみたからこそ見えた、具体的な「難しさの理由」を分析します。
壁その1:シミの形に引きずられて「幾何学模様の規則性」が崩れた
ブラックワークの最大の魅力は、幾何学の規則正しさ・美しさ。
でも、不規則なシミを隠そうとすると、そのバランスが崩れ、幾何学本来の美しさが半減してしまう。
壁その2:ブラックの強い「主張」が見た目を重くする
ブラックワークが持つ「黒の主張」は、見た目のインパクトがかなり強くなるため、「シミ」は隠れても、「刺しゅう」が浮いてしまう。
壁その3:シミがついた場所はかなり重要
「シミ」がどこにつくか?は、誰にも予想はできない。
そのため、今ある「シミ」を隠すのに躍起になると、服としての全体のバランスがまったく取れなくなる。
シミ隠しがうまくいくのは、「最初からそういうデザインだった」と見えることが、何より重要。
今回の、私のシャツの場合、そでの後ろの、本来はあまり見えない場所にシミがあったため、「通常、そこに刺しゅうはしないよね?」となり、服としての違和感がすごかったんです。
試行錯誤から分かった「刺しゅうで隠す」の向き・不向き
ブラックワークに限ったことではなく、刺しゅうで何でも隠せるわけではないな・・・というのが、今回の私の偽りのない感想です。
つまり、刺しゅうで隠すシミには、向き、不向きがあるようです。
- 向いているシミ: 襟ぐり・袖口・ポケット縁、前身ごろ、後ろ身ごろなど「もともとデザインとして刺しゅうされることが多い場所」のシミ。
- 難しいシミ: 服として来た時に、ほとんど見えない場所のシミ(つまり、あまりデザインに関係しない場所)
もちろん、今回、私があきらめた「袖口の後ろ」にあるシミであっても、同系色の糸で、袖口の前から連なる形で、全体に刺しゅうを施せば、うまくいったかもしれませんし、ブラックワークにこだわらなければ、良かったのかもしれません。
そう思いながら、4回目の挑戦をしなかったのは、ブラックワーク以外の刺繍は、私には、難しくて面倒ですし、刺しゅう作家でもないのに、そんな図案、簡単には思い浮かばなかったからです。
何より、万が一、良い図案が刺しゅうできたとしても、「やっぱり、なんか違う」と感じる可能性は大きいと判断し、今回はあきらめました。
まとめ:失敗は成功の母!次のアプローチは?
今回、シミを隠すことだけを目的にすると、失敗するな・・・ということを学びました。
服は、やっぱり、全体のデザインが一番大事なんですよね。
しかも、シミを隠すための「労力」は、かなり大きくて、シミのない既製服への「ワンポイント刺繍」の方が、やっぱり、楽しいです。
ただ、この失敗にもメリットがなかったわけではありません。
写真3のブラックワーク刺繍の図案は、
「これ、袖口全体に刺したら、かっこいいな~。」
なんて思っていて、いつか、やってみたいな~と思っています。
そのためには、
- この模様に合う既製服を探すか
- この模様に合うデザインで服を自作するか
ですが、とりあえず、急がず、あせらず、一つの目標として、持っておこうと思います。
なお、ブラックワーク刺繍に興味が湧いた方は、こちらの記事も参考にどうぞ。
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