こぎん糸はバラさず、撚り(より)をいかにコントロールするか?
ここが、腕を磨くポイントだ・・・
なんて、偉そうに言っておりましたが、
それは、オリムパスのこぎん糸を使う場合の話でした。
オリムパスのこぎん糸は甘撚り
手芸品店で、もっとも手に入れやすいのが、
オリムパスのこぎん糸です。
でも、この糸は、結構な甘撚りです。
つまり、撚り(より)が甘い。
なので、刺している間に、
- ドンドン、撚りがほどけていく
- ドンドン、撚りがかかっていく
のどちらかになるので、
初心者の場合、見た目が綺麗に揃いません。
そのせいでしょうね?
こぎん糸は、最初にバラして、使いましょう!
なんてことが、言われているのだと思いますが、
これは、本末転倒です。
こぎん糸をバラしてはいけない理由
そもそも、何故?こぎん糸をバラしてはいけないのでしょうか?
これは、何故?糸は撚ってあるのか?
という疑問を持てば、すぐにわかると思います。
もともと、糸の撚りは、糸の強度を保つために行われています。
一本一本、バラバラにしてしまったら、
糸自体、引っかかりやすくなりますし、切れやすくもなります。
確かに、こぎん刺し初心者にとっては、
糸をバラしてでも!「作品」が綺麗に仕上がる。
ということは、一つのモチベーションにつながるのかもしれません。
でも。
こぎん刺ししたものを日常的に使う。
ことを考えれば、やはり、糸の強度は大事です。
こぎん糸の種類を変えてみよう
オリムパスのこぎん糸は、甘撚りの6本取りです。
つまり、見た目にも、撚り的にも、
25番の刺繍糸にとても近いと思います。
そこで、ネットで探してみたところ、
撚りの強いこぎん糸を見つけました。(いとやさん)
しかも、
撚ってある糸の本数が、
8本、10本、12本=細、中、太と、選べるようになっています。
オリムパスのこぎん糸と撚りの強いこぎん糸の関係は、
ちょうど、
ハーダンガー刺繍で、
- 25番の刺繍糸を使った場合
- コットンパールを使った場合
と似ています。
ハーダンガー刺繍においては、
甘撚りの刺繍糸を使うよりも、撚りの強いコットンパールを使った方が、
- 綺麗に目がそろう
- 糸が扱いやすい
というメリットがあります。
これは、こぎん刺しにおいても、同じかもしれません。
<追記>
注文していた撚りの強いこぎん糸(8本取り)がようやく届きましたので、
早速刺してみました。
左がオリムパスのこぎん糸、右が撚りの強いこぎん糸です。
刺してみてびっくりしたのは、撚りが違うだけで、刺していく感覚が微妙に違うことです。
1→2→3の順番に刺したのですが、1はひどいです・・・(全然、そろってない)
3度目で、ようやく少しコツがつかめてきました。
運針を工夫してみる
とは言え、お値段的には、
オリムパスのこぎん糸<撚りの強いこぎん糸
なので、
- 「とりあえずは、オリムパスのこぎん糸で十分だわ~。」
- 「でも、できるだけ、綺麗に刺したい!」
という初心者さんには、
運針を工夫してみてもいいかもしれません。
前の記事には、初心者は、一針一針しか刺せない。
なんてことも書きましたが、
やはり、習うより慣れよです。
同じ柄を繰り返すうちに、刺し方は自然に覚えます。
そこで、こんなものを使ってみました。
使ったのは、
クロスステッチ針よりも長い!こぎん針と皿付き指ぬきです。
どう使うか?というと、
針のおしりを、指ぬきにあてて、チクチク刺します。
一目一目、刺すよりも、チクチク一気に行った方が、糸の撚りは綺麗なままです。
※人によって違うかもしれませんが、スピード感が大事なのかな?
ただし、ついつい、糸を引っ張りすぎてしまいますので、糸こきは、こまめに行わないといけません。
それにしても、皿付き指ぬき。
これは、小学校の裁縫セットに入っていたものですが、
どうやって使うのか?わからないままでした。
でも、ン十年経って、ようやく、日の目を見ることになるとは!!
まとめ
私自身、こぎん刺しを始めてみて、
「な~んか、綺麗に目がそろわないな~」
そう思って、ネットを探すうち、
「糸をバラしましょう!」
という情報を見つけ、
「そうか!そうだったのか!」
と飛びつきそうになりました。
でも、オリムパスのコングレス(こぎん刺し用の布)についていた説明書にも、
こぎん刺しの本にも、
そんなこと、一言も書いてありませんでした。
そこが、どうしても引っかかってしまったので、
いろいろ調べた結果、たどり着いた結論が、
- こぎん糸はバラさず、種類で太さを変えてみよう!
- 運針を工夫してみよう!
この二つでした。
私自身、こぎん刺しは、まだまだ初心者ですが、
初心者であるからこそ、いろいろ、試してみた結果です。
参考になれば、嬉しく思います。